懐中時計にあこがれていた。
子供のころから好きだった、小説の中の探偵、シャーロック・ホームに出てくる。
映画だって、出てくる紳士が使っているのを見ていた。
ある人に、誕生日プレゼントは何が良いかをきかれて、懐中時計と答えた。そして、プレゼントしてもらったものだ。
しばらく持ち歩いていたが、めったに見ない事に気がついた。
会社の中や町の中には、時計がどこでもあった。
腕時計さえ見なくて済むのに、懐中時計はポケットから出して蓋を開けなくてはならない。
最初は、それがかっこいいし、趣味人を気取っていたが、めんどくさくなった。
そして、持ち歩かなくなり、引き出しにしまいっぱなしになった。
昨日、引き出しを開いたら、あった、忘れていた。
仕事をしている机に飾ることにした。
ぶらさげてみたら、けっこう良かった。
ふたは、あけっぱなしにしてるが。




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